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HhomePod miniを購入しました。
今回購入したのはHomePod miniです。
HomePod miniの詳細情報は次のページをご覧ください。
画像で見るHomePod mini
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HomePodとHomePod miniの違い
HomePod miniは、先に発売したHomePodの小型モデルという扱いの製品ではあるが、はたして両製品にはどれほどの違いがあるのかを比較してみた。
サイズ・重量の違い
HomePodとHomePod miniの大きな違いの一つが本体のサイズと重量だ。
サイズはHomePodが172×142mm、HomePod miniが84.3×97.9mmと、HomePod miniが圧倒的に小さい。重量もHomePodが2.5kgもあるのに対し、HomePod miniはわずか345gだ。
HomePodは設置するのに広いスペースを必要とするが、HomePod miniは狭い場所にも置くことができるというメリットがある。とにかくコンパクトさ重視で製品を選びたい方にはHomePod miniがオススメと言えるだろう。
音質の違い
サイズと重量に続くもう一つの重要な違いが音質だ。
HomePodには高偏位ウーファーや7つのホーンツイーターアレイが搭載されているのに対し、HomePod miniはフルレンジドライバとデュアルパッシブラジエータが搭載されている。
実際に聴き比べてみると、やはり低音用のウーファーが搭載されているのといないのとでは低音の豊かさに大きな差がある。HomePodはズゥーン、ズゥーンという低音が楽しめるが、HomePod miniはそこまでのものはない。音圧も圧倒的にHomePodの方が上なので、迫力ある音を楽しみたいのであればHomePodを選ぶべきだ。
3Dオーディオ
先日配信された 「tvOS 14.2」 により、Apple TV 4KとHomePodの組み合わせではDolby Atmosや5.1ch/7.1chのサラウンドサウンドを楽しめるようになった。
HomePod miniは残念ながらこれには非対応となっているため、Apple TV 4Kを所有している方はHomePodを購入した方がより良い体験ができることになりそうだ。
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HomePod miniの詳細レビュー
HomePod miniの音質は?
HomePod miniは本体こそ 「ミニ」 ではあるものの、HomePod同様に音質重視のスマートスピーカーということもあり、その実力は 「ミニ」 の領域を完全に超えている。
HomePod miniには、高出力のフルレンジドライバとデュアルパッシブラジエータが搭載されている。そして、Apple S5チップがソフトウェアと連係して音楽の特性を解析し、ドライバーとパッシブラジエーターの動きをリアルタイムで制御することで、パワフルなサウンドを実現しているという。
実際にApple Musicで音楽を再生してみた。
高音も低音もすべての音がしっかりと前に出ていて、このサイズのスピーカーから生み出されているとは思えないほど芯があってパワフル。様々なジャンルの音楽を聞くのだが、S5チップの恩恵からかどんな音楽も心地よく聞くことができた。
特に小型のスピーカーといえば低音が弱いイメージがあるが、HomePod miniは低音もしっかりと鳴らしてくれる。重めのロックも十分に楽しむことが可能だ。
また、個人的に驚いたのはその音量。本家HomePodは超大音量で音声出力できるのが特長のひとつだったが、小型化したHomePod miniも負けないくらい大きな音を出すことができる。
HomePod miniはHomePodとおなじ音響原理が採用されていて、スピーカーから出力された音が底部に導かれ、360°均等に広がるように設計されている。このおかげで、HomePod mini本体から直線で音が伝わってくるのではなく、周囲一体に音がふわりと広がってくる。音量も大きく、音質も良い、割と部屋のどこにおいても良質なオーディオ環境が手に入る、それがHomePod miniだ。
ちなみに、HomePod miniはたった1台でも十分なくらいだが、さらに2台でステレオ再生にすると、より迫力のある音が周囲に響き渡る。HomePodもそうなのだが、できれば2台で使うことを推奨させていただきたい。
2台のHomePod miniがあれば音楽の迫力は一気に増し、さらに音楽だけでなく映画の視聴も可能になる。Apple TV+で配信中のトム・ハンクス主演映画『グレイハウンド』を視聴してみたのだが、A級レベルの大作映画でもそれなりに臨場感のあるサウンドで楽しむことができた。
ただ、爆発シーンなど重低音が響くシーンや、オーケストラの演奏によって大きく盛り上がる場面などではやや力不足を感じた局面もある。
これらの検証結果から、音にこだわりたいのであればやはり本家HomePodを買うべきと言えるだろう。もし、映画を高いクオリティで楽しみたいのであればそれはより確信に変わる。
HomePod miniはあくまで音楽再生用として適しているというのが筆者の評価だ。ただしもし音楽再生用として割り切るのであれば、HomePod miniの1万円という価格は十分満足できるはずで、その性能は間違いなく優秀と言えるだろう。
ヒアリング能力はどれくらい?
HomePod miniは、ユーザーの声に反応してさまざまなアクションを取ることが可能だ。たとえば 「Hey Siri、今日の天気は?」 と聞くことで、いまとこれからの天気情報を話してくれる。
HomePod miniの聞き取り能力は驚くほど高い。どんなにHomePod mini自体が大きな音を出していようが、周辺で大音量の工事をしていようが、どんなに遠くから話しかけようが、ユーザーの声を聞き取ることができる。これは確実に他スマートスピーカーに勝るポイントと言えるだろう。
試しに7メートル離れた位置から小声で話しかけてみた(しかも音楽再生中に)が、ちゃんと反応するのがすごいところ。わざわざHomePod miniに命令するために声を張り上げる必要はない。
しかも便利なことに、HomePodがある家では優先的にHomePodが声を拾ってくれる。HomePodがあるようなご家庭は、おそらく多くのApple製品で溢れているのではないだろうか。
最近のApple製品の多くは常時Hey Siriに対応しており、いつでもどこでもユーザーの命令に耳を澄ませている。そのため本来であれば近くのApple製品が反応してしまうものだが、前述のとおりHomePodが優先して聞き取りと反応を返してくれるようになっている。ほとんどの場合でHomePodのスピーカーの方が音が良いこともあり、この方がよりスマートだ。
この優秀なヒアリング能力を実現しているのは、HomePod miniに内蔵された3つのマイクと1つの内向きマイク。3つのマイクアレイでユーザーの 「Hey Siri」 を聞き取り、内向きマイクでスピーカーから出る音を分離。これによって、音楽が再生されている中でもユーザーの声を正しく聞くことができる。非常に高度な技術が使用されていることがわかる。
声で話しかけるのが最も快適でスマートだが、実は指でタッチパネルの長押しでSiriを起動させることも可能だ。
HomePod mini(Home Pod)ができること
HomePod miniの購入を検討している人にとって最も大きな疑問は、「HomePod miniってどんなことができるの?」 だろう。
HomePodができることは、初代HomePodの頃からかなり増えた。天気予報やニュースの読み上げ、音楽やPodcastの再生、メッセージ・メールの作成や送信、受信メッセージの読み上げ、タイマーやアラームのセッティング、リマインダーの作成などスマートスピーカーとしてできて当たり前なものはもちろんのこと、最近では言語の翻訳や株価やスポーツの試合結果を調べさせたりもできる。
そのほかスマートスピーカーらしくHomeKitに対応したスマート家電と連携させたりもできる。対応アクセサリが少ないのが難点だが、たとえばPhilips Hueのスマート電球などは対応しているため、自宅の照明をSiriでコントロールしたりできる。
HomePod miniができることを一覧にしてみた。
- リマインダー作成
- スケジュール作成
- メッセージやメールの読み上げ
- メッセージやメールの作成・送信
- ニュースを聞く (地域限定)
- 天気予報を聞く
- 株価を聞く
- 辞書で単語を調べる
- タイマー・アラームをかける
- ハンズフリー通話
- Appleデバイスを探す
- Apple Musicの再生
- Podcastの再生
- iTunes Storeで購入した音楽の再生
- iPhoneやMacからAirPlayによる音楽の再生
- iPhoneとHomePod間の音楽・Podcast・通話のハンドオフ
- HomeKit対応アクセサリを遠隔操作
- 交通情報を調べる
- 英語からフランス/ドイツ/スペイン/イタリア/中国語への翻訳
- 単位の変換 (マイルからキロメーターなど)
- スポーツの試合結果や次の試合を調べる(対応しているスポーツは野球、アメリカンフットボール、ゴルフ、バスケット、クリケット、アイスホッケー、サッカー、テニス)
- AirPlay 2:複数のHomePodでマルチルームオーディオ
- AirPlay 2:複数のHomePodを使ったステレオサウンド機能
- リラックス効果のあるサウンドトラック(環境音)の再生
- ミュージックや環境音を聴きながら眠りにつけるスリープタイマー
- インターコム機能
など
インターコム機能
今年10月に配信された 「HomePod ソフトウェアバージョン 14.1」 から、HomePodはインターコム機能が利用できるようになった。もちろんHomePod miniでも利用できる。
この機能はHomePod同士、あるいはHomePodとiPhoneやiPad、Apple Watch間でメッセージの送受信ができる機能で、 たとえばiPhoneで録音したボイスメッセージを家中もしくは特定のHomePodに送信することができる。もし各部屋にHomePod/HomePod miniを置く予定ならば、この機能を使えば家族の連絡をより簡単にすることができるだろう。
HomePod miniの総評
HomePod miniは初代HomePodを小型化したモデルであり、HomePodのような革新的な製品だったと言うことは残念ながら不可能だ。性能や機能ではどうしてもHomePodに劣ってしまうからだ。
ではHomePod miniがHomePodの廉価モデルかというとそれは間違いだ。そもそもHomePod miniとHomePodは役割が異なると考えている。
HomePodは自宅を音楽スタジオあるいはミニシアターに変えられるデバイスで、より上質な音楽体験を求めるユーザーをターゲットにした製品だ。
そしてHomePod miniは音楽をより手軽に、そしてHomePodライクなクオリティを楽しみたいユーザーに向けた製品。Appleは最近、自社の製品をプロユーザー向けとエントリーユーザー向けに分ける傾向があるが、それで言えばHomePodはiPhone 12 Pro、HomePod miniはiPhone 12のような位置付けの製品ではないだろうか。
少なくともHomePodとは明確に違うコンセプトでHomePod miniを送り込んできたように感じている。
実際、HomePod miniを受け取ったユーザーからは好評のようだ。価格が1万円と懐に優しいのもポイントかもしれないが、それよりもソフトボールサイズの小さなHomePod miniがもたらす音楽体験が十分に高いクオリティだったということだろう。
もしあなたが音楽再生用スピーカーとして、HomePodとHomePod miniで悩んでいるのであれば、まずはHomePod miniの購入をオススメしてみたい。1台でもOKだが、もし可能なら2台購入したいところ。もしそれで音質に不満を感じるのであればそのときはいよいよHomePodを購入するときだ。
先に購入したHomePod miniもマルチオーディオに対応しているため、自宅が1部屋しかないのであれば話は別だが、そうでないのなら決して無駄になるわけではない。筆者も実際にHomePod 2台とHomePod mini 2台の合計4台で家のオーディオシステムの一部を運用しているが、そのクオリティには十分に満足しているどころか、HomePod miniがもう1セット欲しくなっているくらいだ。
2台買っても約2万円、これはHomePodを1台購入するよりも安い価格だ。HomePodのもたらす音楽体験を手軽に味わってみるという意味でも、HomePod miniを導入する価値はあるのではないだろうか。
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